同価格帯以下の〇芝製品を、長らく何世代も使い続けていましたが、今回は初めてタイガー製品を選んでみました。
2020/11/10 Amazon発送で税込 29,873円で商品注文、同日の発送で注文翌日には宅配便で商品が届いて、すぐに多数回使用してみた率直な感想です。
【利点】
最初に、炊飯器にあるのが当たり前だと思っていた、炊飯器本体の持ち手がなく、この点は少し意外でした。個人的には、常に同じ場所に据え置き使用するため、むしろ邪魔になるパーツがなくて良かったです。
ただし、炊飯器の設置場所を毎回移動して使う方には、この点がとても不便に感じる部分になるかもしれません。
炊飯時の冷却ファンの「ブーン」という回転音、圧力炊飯時のIH作動中の騒音の大きさと、圧力が抜ける際の「プシュー！」の音は、圧力IH特有の動作音でもあり、仕方がない部分だと思いますが、圧力IHの東○製品と比較しても、むしろ騒々しくは感じませんでした。
3.5合までしか炊飯できませんが、普段から1合程度の少量しか炊飯しないため、軽量コンパクトで最大消費電力も少ないので、とてもベストな選択となりました。
使う方の設置場所に左右されると思いますが、上蓋の上部に液晶画面とシンプルな操作ボタンが並んでいて、ボタン操作時、自動で液晶画面のバックライトが点灯するため、暗くても視認性は抜群です。
使い終わった後も、汚れがつきにくく、簡単に洗える内釜の構造には、とても好感がもてました。少しだけ重量感のある内釜と、閉めるのに重い蓋は、美味しく炊飯するためには必要な構造だと思えます。
細かいパーツの取り外しも簡単にでき、隅々まで洗うことができるため、いつも清潔に保つことができます。この点は、他メーカーの商品と比較しても圧倒的な利点です。
消費電力の比較的大きい圧力IH炊飯器の中で、この商品は、数多い5.5合炊き商品と比較すると、消費電力は約半分程度なので、毎日炊飯器を使うと年間電気代にも相当の違いが発生しそうです。
タイガーパーツショップから、各種消耗部品を購入できます。細かいパーツ単品でも購入できるので便利です。
【欠点や注意点】
おそらく米の銘柄や米粒に含まれる水分量で違いが出るのと、個人的好みで感覚が違うため断言はできませんが、指定された水加減では少し硬めに炊き上がるようなので、ほんのわずかな投入水量の微調整が必要だと感じました。
炊飯時にセットする水の量を、炊飯する米にあわせて微調整することで、炊き上がりは「しゃつきり」感や「ボソボソ」感もなく、普通に「もっちり」した炊き上がりになり、米粒の甘みを最大限引き出しているように思えます。
炊飯器としゃもじは切り離せない関係なので、「自立する黒しゃもじ」が嬉しい人も居るかもしれませんが、余計なしゃもじはいらなかったです。炊飯器本体に洗浄できるよう、簡単に取り外し可能な「しゃもじ掛けパーツ」だけがあれば良く、この点は他メーカーに対しても同様です。
他の方のレビューを見ると、保温性能は大分見劣りがするようですが、個人的には電力消費が大きい無駄な保温機能はほぼ使わないため、この点は全く問題にはなりませんでした。
具を入れて炊飯する場合は、取説によると炊込み（炊込みおこげ）は最大3合ですが、おこわ2合、玄米1.5合、全がゆ0.5合の最大炊飯量になり、さらに細かい注意点が記載されています。
操作パネルが、跳ね上げ式蓋の上部に配置されたタイプなので、蓋を開けた時の高さが高くなりますので、設置場所のスペースを、よく確認してから購入することをお勧めします。
【製造メーカーへの提案】
無駄な突起もなく、全体的に丸みを帯びたデザインの炊飯器の形状は、個人的にはとても気に入りましたが、カラーバリエーションが、「アーバンホワイト」と「アーバンブラック」の2種類だけしかないことが、多様化する商品購入者の選択肢を、極端に狭めているとしか思えません。
今回、実物商品で「アーバンホワイト」を選びましたが、商品紹介の画像イメージとは大分異なっていて、安価な中華製家電をイメージさせる色合いで、少しだけ残念に感じました。
個人的には、白物家電とも相性も良い色合いで、ツヤツヤのお米のイメージにも近く、少し控えめで、きらめく色合いの「パールホワイト」などの「パールシリーズ」のラインナップがあれば、他社製品と迷うことはありませんでした。
本体の蓋上部に取り付ける「スチームキャップ」は、炊飯後に毎回取り外して洗浄できるのは良いのですが、スチームキャップ内部の接合部パッキンが、とても柔らかいスポンジのような材質で、とても耐久性があるものとは思えません。なぜシリコン樹脂などのパーツにしなかったのか疑問です。
液晶表示部のバックライトは、60秒間無操作時に自動消灯する設定になっていますが、エコの観点からこの自動消灯時間を規定値60秒・30秒・10秒などに、ユーザー側で変更できる仕組みがあれば良かったです。
炊飯完了を知らせてくれるアラーム音が小さめなので、同様にユーザー側で変更できる仕組みが欲しかったです。毎日使うユーザー視点から、うるさいのはヤダと感じる方や、高齢者や難聴の方など、もっと大きな音で知らせて欲しい方など、それぞれだと思います。
「取消」ボタンを2回押したら、初期値の炊飯モード「エコ炊き」に必ず戻ってしまうのには困りました。初期炊飯モードを任意に設定できて、記憶できたら良かったです。
炊飯完了時に蓋を開けた時、炊飯状況により内蓋から水滴が大量に落ちる場合もあるようなので、この水滴を受ける本体構造は、もうひと工夫が欲しかったです。
最後に一番気になった点ですが、購入直後に炊飯した後の米粒から、ゴムやプラスチック製品特有の強い匂いを感じました。数回炊飯すると、この匂いを全く感じなくなったため、おそらくプラスチック部品やパッキン等からの匂い移りが原因だと思えます。
取説を隅々まで熟読すると、これらの注意事項を発見しましたが、購入してから最初に炊飯する前には、クエン酸を少量入れた水を内釜に満たして、「洗浄」モードで一度匂いを除去してから、炊飯器を使い始めることをお勧めします。
この部分は、メーカーとして改善できないのであれば、取説後半の注意事項に小さく記載するものではなく、「最初に使い始める時の注意事項」というタイトルなどで、取説の冒頭に明確に記載してもらいたい部分でした。
【追記】
購入後に数週間毎日使用した結果、以前の炊飯器よりも、炊飯する米（銘柄や水分量）の違いが、炊飯結果の大きな違いになることに気がつきました。
安価な標準米よりも、ブランド米（特に新米）を使用して「極うま」モードでの炊飯がお勧めです。米粒本来の旨みや甘みを、しっかりと引き出してくれるので、違いがはっきりとわかります。
以前の炊飯器と特に大きな違いが出たのが、炊飯後にすぐに冷ましてお弁当箱に詰めたお米の場合です。長時間冷蔵庫で密封したお弁当箱を保管しても、電子レンジで適切に温めるだけで、もっちり感をさほど失わず、美味しさも損なっていないことには驚きました。
【まとめ】
以下の条件に該当する方には、この商品はベストな選択と言えます。
・一人暮らしか、夫婦のみの世帯で、一度に大量に炊飯しない方。
・炊飯器の設置場所を移動せず、保温機能はなるべく使わない方。
・ただし、毎日使う家電品だから、基本性能だけは、なるべく妥協をしたくない方。
・永久に使える家電品ではないので、5万も10万もかけるのは考えられない。コスパを最優先される方。
・最新式の商品や余分な機能にはこだわらず、簡単に操作できて少量の炊飯でもシンプルに「普通」の美味しさだけを追求したい方。
【最後に】
とても長い長文を、最後までお読み頂き、心から感謝いたします。本当にありがとうございました。
| メーカー | タイガー(TIGER) |
|---|---|
| 型番 | JPD-A060KE |
| 梱包サイズ | 33.9 x 27.2 x 25.4 cm |
| 色 | アーバンブラック |
| サイズ | 3-3.5合 |
| ワット数(W) | 705 W |
| その他 機能 | IH対応ベース |
| 電源 | 電源コード |
| 電圧(V) | 100 ボルト |
| 容量 | 3.5合 |
| 電池種別 | 二酸化マンガンリチウム |
| リチウム電池パック | 電池内蔵 |
| 梱包重量 | 5.59 キログラム |
| 電池使用 | いいえ |
| 電池付属 | はい |
| お手入れ | 手洗い |
| ブランド名 | タイガー魔法瓶(TIGER) |
| 容量 | 0.63 L |
| 商品重量 | 5 キログラム |
